白根加羅倉に行って来ました。北関東の雄、日光白根山から西に延びるその長大な尾根は、サイドの傾斜に比べて、頂稜部が平らで、2万5千図「丸沼」の中央部で異彩を放っていて、いつか行って見たいと思っていました。
 雪はまずまず締まっていて、ラッセル不要で歩き易かったです。

【山 域】日光白根・加羅倉尾根
【日 程】2003.2.8−9
【コース】丸沼スキー場第3リフト11:00−1330m付近14:45
     7:25−仁下又沢林道9:05−白根温泉加羅倉館9:35
【メンバ】和名倉山の住人(単独)
【天 候】8:快晴のち午後より曇り、夜半より雨、雪、9:朝のうち小雨のち晴れ
【報 告】
 第2リフトが止まっているため、第1、第5、第3とリフト3本乗り次いで、螢塚山の肩に出る。左手より右にスキーコースが下っているので、それに沿って下り、大きく右手にカーブする所より左の樹林に入って行く。ここからは、コンパスを合わせて、ただひたすらまっすぐ進むだけだ。余りにも尾根が緩やかで、広いため、現在地の把握など不可能なので、ただ単にまっすぐ進むだけだ。

 こんな所、歩く人も居ないので、道らしい所を探して歩こうなんて考えてはいけない。ただただコンパスの指示に従ってまっすぐ歩くだけの単調な下りが続く。右の方が若干高く見えたりするが、そんな誘惑に乗らずに、まっすぐ進むだけだ。

 雪は結構締まっていて、ワカンで10cmくらい沈むだけ。時折木の枝で下が空洞になっている所で、踏み抜くものの、全体的にはワカンで難なく歩ける。やがて、樺のまばらな明るい林を過ぎ、1630m付近から2段で少し傾斜が出てくる所があるものの、相変わらずの緩やかな尾根歩きが続く。

 1510m付近、地形図の荒地のマークの所は、前傾した広大な雪原になっていて、真正面に、上州武尊が大きく見えて、右には真っ白な至仏山が目立っていた。この雪原を過ぎると、今回初めての登り(と言ってもわずか15m足らず)で、1421mを越える。この先からやっと、尾根が狭くなって来て、両端が見えるようになって来た。右下に見えるのは、白根魚苑だろう。

 1330m付近で再び傾斜が無くなったあたりにテントを張る事にした。夜中に目が覚めると、シャラシャラとみぞれ混じりの雪がフライシートに落ちてきていた。今回は2月の日光ということで、相当寒いだろうと覚悟して来たのだが、全く寒く無い。コッヘルの水も凍っていなくて、ちょっと拍子抜けだ。朝5時頃は、まだ小雨が降っていたので、もう一寝入りして、6時半起床。暖かさで、すぐにお湯が沸くので調理も速い。7:25まだポツポツ雨が降っているので、テントの中で靴を履いて、スパッツまで付けて外へ出るが、その頃には、ほぼ止んでいた。

 1280m付近から急に絶壁になっているので、ここは、右手(北側)に回り込んで、今回一番の急斜面を下る。この付近支尾根が南北に向いているので、若干雪庇のように積もった所もあるが、大した事は無い。再び左に折れて平らになり始めた所から、尾根を離れ、左手の植林の中に下りて行く。地形図を読むと、仁下又沢沿いの林道は、ずっと崖が続いていて、唯一下りられそうな所が、この谷状になった所だった。

 案の定、下って行くと、植林の作業道が現れ、さらに下ると、重機のある堰堤の工事現場に出た。後は、この林道を右へたどれば良い。林道の入口の鉄柵の門が閉まっているようで、左右から抜けられるか調べたが、有刺鉄線が張ってあって難しそう、さぁどうしようと困って、門に手を掛けると、手前に開いて通り抜ける事ができた。鍵は掛けていなかったようだ。薬師の湯の前に出たのだが、やはり加羅倉尾根の締めは加羅倉館の温泉で、と言う事で、右に少し歩いて、昔ながらの加羅倉館の熱い温泉で汗を流した。

memo:
鎌田から丸沼スキー場行きのシャトルバス(無料)あり。登山者でも乗せてくれる。
帰りの加羅倉館からは乗車できないのかも知れないが、往きの運転手さんだったため、乗車させてくれた。
丸沼スキー場リフトは1回券\400*3回。
鎌田−沼田の関越交通のバスは、片道\1600なのだが、\3000のカードを買った方が良い。
このカード、何と\4350分も乗れる信じられないカードなのだ。