エアリア大菩薩で、昔から気になっていた所が、2箇所ありました。一つは、
吹切の峰の草原。もう一つが、変わった名前のセイメイバン山です。今回は、
このセイメイバンへ行く事にしました。
 エアリアには、藪と書かれているし、ハイグレードハイキングにも紹介され
ていることから、もっと道が不明瞭で、展望も無いのかと思っていたのですが、
予想に反して、素晴らしい、冬枯れの日だまりハイクが楽しめるコースでした。
【山 域】 南大菩薩周辺
【日 程】 1997/03/09
【コース】 薬師堂−宮路山−大岱山−セイメイバン山−遅能戸−子安宮沢神社
       8:55 10:45  11:50  13:45          15:00
【メンバ】 Yさん、和名倉山の住人
【天 気】 晴れ:午前中寒く、午後からポカポカ陽気
【報 告】
 猿橋から薬師堂までタクシーで入る。2890円。薬師堂の左手から、少し藪の
掛かった踏み跡を登る。始めは急登で、かなり崩れている所も有り、あまり人
が入っていない様だ。だがそれも僅かな間で、すぐに尾根の道を拾って、グン
グン高度を上げる様になった。
 次第に明るい雑木林になり、振り返ると、小沢の集落が下に見える。更に登
ると左手がアカマツ林になった。季節には松茸などが生えるのだろうか?

 30分を2ピッチ登ると、一旦平らになり、そこから更に、2段階の急登で、
山神平の分岐点に着いた。この辺も落葉した、明るい林だ。富士山も白い姿を
表している。ここで道は左に折れる。分岐には、赤いテープがたくさん付けら
れている。この分岐から、ちょっとで宮路山の山頂だ。

 山頂の山名表示板には「宮路山」と「宮地山」の両方があったが、この FEP
の山名辞書は前者の方だった。
 山頂で、Yさんのカメラで記念撮影。リモコン式のカメラだったが、このリ
モコンと言うのは、良く考えられていて、リモコンを押しても、すぐにはシャッ
ターが落ちないようになっている。ちゃんとリモコンを隠す時間だけ待ってく
れるようだ。

 宮路山からは、一旦下った後、たらたらの緩やかな登りになる。展望峰の手
前で尾根を左に外れて、枝尾根にぶつかってから右(北)へ辿る。道は、この
辺りが少し凍っていただけで、他は全体的に乾いていて、アイゼンを使う必要
も無かった。
 この先の展望峰は、特に気付かずに通過してしまった。この先は、2重山稜
になり、尾根の形が複雑になってくる。ハイグレードハイキングでは、この辺
が藪となっているが、そんな事は無く、ちょっと踏み跡が薄いかなと言う感じ
の、見通しの効く雑木林だ。
 右には、姥子山の2つのピークが見えている。

 やがて左に、セイメイバン方面の尾根が近くなって来て、ジャンクション
ピークに着いた。ここには、大岱山(東峰)の標識が付けられていた。ここ
から右に2重山稜を進むが、何処が本当の大岱山のピークか、わからない。
ガイドブックにあるように、2重山稜の窪地を進んでから左へ上がり、更に
奥の高みへ登って見たが、「大岱山」の山名表示は無かった。その代わりに
測量だろうか?赤い杭がたくさん打ち込んであった。

 多分、大岱山だろうと思われる、その一番奥のピークで樹林の合間からの
展望を楽しむ。目の前の大きなピークが、雁が腹摺山、左には黒岳とその左
に笹原の広がる白谷丸が目立っている。

 少し戻って、日当りの良い場所で、昼食にする。Yさんが持って来てくだ
さった野菜ラーメンで腹を満たす。暫くして、一人の登山者がやってきたが、
その人も、ここまでに「大岱山」の表示が見つからず、我々と同じく先のピー
クまで行って、引き返して来た。
 この山域で、他の登山者に会うとは、めずらしい。その人は先に下山した
が、我々はコーヒーを入れてゆっくり休んでいた。そのうち、風も止み、日
だまりのぽかぽか陽気になってきた。

 下山は、先のジャンクションピーク棚橋沢の頭から右に、セイメイバンへ
向かう。この尾根は、送電鉄塔が建てられ、所々伐採されているので、南側
に好展望が広がっている。下って行く正面に、少し霞んだ富士山が大きい。
 富士の右には峠の2つのアンテナが見えている。いつ見ても、この2つの
アンテナは疑問だ。NTT?もDDI?も仲良くやって、アンテナを1つにまとめる
事は、出来ないのだろうか?

 富士を眺めながら、たらたらと下る。時折くるぶしより上の「落ち葉」の
ラッセルの箇所が現れるが、滑り易いので要注意だ。緩やかな下りの後、あっ
と言う間にセイメイバンに到着。ここでは写真を撮っただけで、すぐ出発。

 やがて赤く塗られた石の祠が見えて来ると、間もなく桜沢峠だ。峠には8、
9、10号に至るという道標がある。峠から右下へグングン下ると、金山に
着いた。ここから車道を下って遅能戸へ出たが、バスが無い。もう少し下っ
て、子安宮沢神社の先から、携帯でタクシーを呼んだ。
 電話番号は、今朝、猿橋で呼んだ時に、22-2221 と非常に覚え易い番号だっ
たのを記憶していたので助かった。携帯の場合、これに、市外局番を付けれ
ば良いのだが、市外局番はエアリアの裏にあった真木鉱泉の電話番号から
0554 だとわかった。帰りは大月駅まで1850円位だった。